勝ち続けることへの執着。

2016年9月7日

皆さん!! こんばんわ!いやぁ久し振りの登場!チャンピオンアラキングです。 懐かしい方もはいむるぶしに続々帰ってきています。 いやぁしかし、皆さんにブログいつなの?とか聞かれると下手なもの書けないな・・・・ と思います。 今年も行ってきました!どこに?って嫌だなぁ。このブログを忘れたのですか?? もし忘れた方がいらっしゃったら、ぜひ一読してから続きをお読みください。 http://haimuru.ti-da.net/d2015-09-14.html 過去のブログを読む、お時間無い方に簡単に説明しますと、 僕は去年、ある島で行われた釣り大会で 「数量部門」「重量部門」「大きさ部門」の3冠王に実質輝いたのです。 それも、3時間粘ってマダラエソを1匹(12センチ8グラム)釣り上げただけで。 詳細は上記のブログをご覧下さい・・・・・・ 正直、今年は仕事が忙しくて行こうか行くまいか迷ったのですが、「前チャンピオンとしての責任」 が、「行かない」という選択肢を奪い去りました。 正直、チャンピオンになるまでその「責任」を感じたことはありませんでした。 勝ち続けなくてはいけない、逃げるわけにはいけない「責任」です。 横綱は、まさにそのプレッシャーと共に生きており、僕にも気持ちが充分理解できました。 つまり、今回2連覇ができるのは前回の覇者である僕しか世界中にいないということなのです。 それは 木村拓哉でも天皇陛下でも与謝野晶子でも無理 なのです。 チャンピオンの責任が僕を○○島へと駆り立てました。 今回は、友人の船をチャーターし、優雅に島まで遊覧しました。 まさに、チャンピオンにふさわしい移動手段です。 上陸前に、まだエントリーまでに少し時間が余っていたので、 友人の船なので自由にあそこに行こうとかポイントを選んで泳ぐことが出来ました。 いやぁ、まさに竜宮城・・・・小浜島も充分綺麗ですが、こちらの海はそれに輪をかけたような綺麗さで、夢見心地にさせてくれました。 海人の友人も、いやこれはすげーわ、なんて呟いてます。 しばらく泳いで、時間になったので島へ上陸。 持参した、カップラーメンを食べながら、友人が「俺、漁のポイントとかあるかもしれないからこのまま船で海に戻って泳いでくるけどアラキング行くでしょ?」 と言ってきます。 頭には先ほどの竜宮城がまぶたの画面いっぱいに広がります。 恍惚の表情を浮かべながら 「もちろん!!!」 と答えようとした瞬間僕の頭の中の天使(悪魔)が呟きました。。 「行っては駄目!あなたは今日は陸から釣りに来たの!! あなたが行ってしまったら誰が2連覇という偉業を成し遂げるの? 世界でその権利があるのはあなただけなのよ?」 ああそうか・・・・・・ しかし・・・・・綺麗だったなぁ・・・・・・友人の船でこの辺に来るなんて人生で滅多に無いことで・・・・ 陸から釣り・・・なんてぶっちゃけ、今日じゃなくてもいつでも出来るし・・・・・・ しかし・・・・・・チャンピオンとしての責任が・・・・・・・・ 友人がこう言います。 「絶対こっちのほうが楽しいって!一緒に行こうよ!」 釣りか、竜宮城か、釣りか、竜宮城か、釣りか、竜宮城か・・・・・・・・ 僕は答えます。 「俺・・・・・・楽しいより・・・・・面白い方を選ぶわ・・・・・・」 その一言で心が陸釣りに決まりました。 本来の目的は鑑賞では無い、戦いなのです。 そしてエントリーをしに島内へ。 受付は去年とは違い、女性でした。 思いの他かわいらしかったので我慢できず 「去年のチャンピオンなのだ」ということを告げました。 ぼくの鼻の穴はパンパンに膨らんでます。 「え?そうなんですか??すごーーーーい!!!!」 と、まさに教科書どおりのリアクションに心では小躍りです。 「今年は私の小学生の息子 もエントリーしているからお手柔らかにお願いいたしますね」 「小学生ですか?これは大人の釣りと言うのを見せなくてはいけませんね」 などと答えましたが心の中では、 ・・・・・・・こ・・・・・・今年は・・・・・・・ 他にエントリー者がいるのか・・・・・・・・・・ か・・・・・勝てるかな・・・・・・・・ というかこの女性・・・・・・人妻か・・・・・・・・・・・・・・・ しかし我も今年35歳だ、小学生と言ったら大きく見積もって25年は離れている。 負けるわけにはいかないな・・・・・・ などと呟いた後で、はっと我にかえりました。 いつのまにか僕はエントリー者が0なことを期待していたのです。 自分自身を恥じました。何が「戦いに来ている」だ。 ライバルがいるから勝負は面白いのです。 (小学生だけど) 港までわずかな距離を歩いて戻っていると釣りをしている少年を見かけました。 ニヤッとする僕。 明らかに1年生か2年生でした。 使っている釣具もおもちゃみたいな代物でちょっと 同情すらしてしまいます かかってきなさい、と 心に思い友人と一緒に、船に戻り、荷物を選定します。 どれどれ・・・・・竿はマストアイテム・・・・そして釣れた時用にクーラーボックスに氷をガンガン入れよう・・・・・ あとは、汗とかかくだろうしな、着替えも持っていくか・・・・コンロはいらないな・・・・・・ と右手に竿、左手に氷のたっぷり入ったBOX、背中にリュックという出で立ちでいざ出発。 ポイントは、去年マダラエソを釣ったところに一先ず行きます。 あそこしかポイントを知らないというのもありますが一番の理由は取り合えず マダラエソでもいいから一匹釣りたいと言う気持ちからです。 意気揚々と闊歩していると信じられない音が耳に響いてきます。 上空からです。 ゴロゴロ・・・・・・ ん? ゴゴロゴロ・・・・・・・ ん?ん? ゴロゴロゴロゴロ・・・・・・・・・・・ 雷だーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!! !!!!!! と思った瞬間、まさにバケツをひっくり返したような雨です!!!!!!!! 竹富町ではこの夏、水不足で毎日 「まとまった雨が降らない為に町民の皆様におかれましては節水をお願いいたします」 なんて放送が毎日のようにあるのに!!!!!!!! OH MY GOD!!! THIS IS THE まとまった雨!!!!!!!!! 釣りどころではありません。 どこかに身を隠さねば危険です。 どこが濡れないんだ!!! あそこだ!!!! と、森にササッと逃げ込み木の下に身を潜めました。 一瞬「ふーーー」と安堵のため息をついた瞬間 小学生の時に先生に言われた一言が頭を駆け巡りました。 「雷の時は木の下が一番危ないです。周りに高いものが無いところに逃げてください」 うわーーーーーー!!!!! と半分泣きながら森から脱出し、防波堤をダッシュ!!! しかし、持ってきた着替えがずぶ濡れになりそうです。 僕の相棒、のi phone も濡れてしまいます。 しかし、ここは防波堤の上!!荷物を隠すところも逃げるところもありません。 どうしようどうしよう、どうすれば良いのだ!!!と周りをグルグル見回しますが 隠すところは見当たりません。 下を見ると・・・・・・・ あっ・・・・・・・・・・・ あった・・・・・・・・・・ 隠すところ・・・・・・・・・・・・ 一番最高の絶対ぬれない隠し場所は僕の右手にありました。 そう・・・・・・・・・クーラーボックスです これほど防水機能を果たしてくれる存在がこの世にあるでしょうか。 一瞬 「魚が釣れたらどうするのだ!!!?ボックスに入れなかったら腐るぞ!!」 と・・・・・・迷いましたが、 頭の中で 「どうせ釣れねーよ・・・・・・・・」 と響いてきます。 どうせ釣れねーし、いっか・・・・・・ と釣り師が一番言ってはいけないNGワードを呟き、 ざざ~~~ 氷を全て捨てました。 そして荷物をガシガシ詰めました。 ちょっと情けなくて泣きました。しかし雨で涙が目立ちません。 雨が止みそうも無い・・・・・・帰るか? 「いやいやいやチャンピオンとしての責任が!!!!」 取り合えず、一回戻って雨宿りか? 「いやいやいやいやチャンピオンとしての責任が!!!!!!」 などと一人押し問答をしているうちに、 しばらくすると雷は止みました。 強烈な雨は降り続いています。 しかし、冷静に考えるとクーラーボックスのお陰で 荷物はもう濡れないし、着ている服はどうせさっきまで 泳いでいたのでラッシュガードに水着です。 暑かったので雨も気持ちが良いくらいです。 気持ちが完全に切り替わったので釣りでもしようという気分になりました。 なにより最低な妄想が頭によぎります。 「こんな悪天候の中、陸釣りをするのは俺くらいだな。小学生? あいつらには無理だ。 家に帰って、ブルブル母ちゃんの元で震えているに決まってる、 お似合いだぜ!ヒッヒッヒッ。」 となると一匹釣ったらまず間違いなく優勝です。 昨年同様、釣竿に神経の全てを集中させます・・・・・・・・ 第一部~完~ ~~~~~~~~~~~~~~ 続きは恐らく来週の水曜です。