2018年10月27日

はいさい【島旅人TÕFU】です。 秋はふと旅をしたくなる季節。南国の小浜島もうろこ雲で秋の気配です。 新明解国語辞典によると; 「旅行」<ふだん生活している所からしばらく離れて、遠隔地へ赴くこと。>   「旅」 <①指し当たっての用事ではないが、判で押したような毎日の生活の枠からある期間離れて、ほかの土地で非日常的な生活を送り迎えること。②指し当たっての用事のために遠隔地に赴くこと。> 旅は近くでも何時でも誰でもできるんじゃないかな~と改めて思う。 うろこ雲と道の向こうの水平線 幼稚園のころは遠隔地と言わず、路地裏や裏道で旅をよくしていたものだ。冒険というニュアンスが正しいかもしれないが、人の家と家の合間から細い路地を抜け、塀を飛び超えて誰かんちの裏庭を横切ってやっとの思いで辿り着いた神社はいつも来る神社とどこか違った輝きがあった。人ん家の裏に勝手に「秘密基地」を作り、近所の子供たちで集合する…。 小学校に入ると、自転車というマシンを手に入れ、隣の校区やもっと離れた新天地に旅をする様になる。夕方になり帰り道に迷って泣き出したくなるのを堪えて我武者羅にペダルを漕ぐ。真っ暗になった頃に不思議と通った事のある道に出る。 道の向こうの水平線に朝陽が昇る 中学になると悪さをしたり熊本市内に遊びに行くようになりそれまで田舎で遊んでいた自分をガキのように思えて来る。高校では福岡市内までテリトリーとなり、旅の範囲も広がる。 大学では、横浜や北京、ロンドンが庭になった。海外駐在時代は世界中を飛び回り、毎週出張していたが、あの頃は本当の旅していたんだろうか? 今の方が何十倍もいい自然や環境を家族に与える事が出来ているのは確かだ。 何度も旅した京都に住んだ。初めの頃は有名無名の寺社仏閣を沢山回った。そして憧れの小浜島に移住した。いまでも毎日が旅してる。大人になると、本や映画の中で旅する事も出来るし、トキメクだけでいつでも子供の自分に戻れて旅する事もできる。 走って港まで出てみた。海は鏡の様に凪いでいる... お盆や祭事で1日だけでも故郷に帰る。隣の駅までのたった一区間の中で毎日旅していた昔の自分が今も彷徨っている。線路と並行して走る田圃道で力の限界まで自転車を漕いだこと…。電車に向かって何度も手を振ってたこと…。ふらっと実家に帰った田舎の路地裏でも旅しているなぁと感じる…。 故郷は…遠きにありて想うもの…