タイムスリップ

2013年7月10日

最近小浜島の文化や歴史について少しづつ調べてます。

アラキングです。

八重山の島々はヌングン島
(野国)島とタングン島(田国)
に分けられます。
ヌングン島は山の川もない平らな島で、竹富島、黒島、新城島、鳩間島、波照間島
といった隆起珊瑚からなる島のことで
タングン島は山があって田んぼが切り開ける島のことを言います。
西表、石垣、与那国、そして小浜島です。

つまり小浜島は地下には豊富に湧水があって米が取れ
程よく狭く、そしてなぜか戦時中住民を苦しめた
マラリアも他の島に比べたらほとんど無かったようです。

この特徴を背景に歴史的に何が起こるかと言うと、
琉球王朝時代の次男などの怠け者(小浜の人から聞きましたが、語弊が生じたら申し訳ないです)
が小浜島に修行や罰の為に小浜島に連れてこられました。

親としては自分の子供を
あまり過酷な所に連れて行くわけには行かないけど
自給自足ができて、疾患の可能性も少なく、
そして周りは海で囲まれていて狭いので隠れたり、
逃れるのが困難という人生経験の為には最適な島でした。

P7070328

(こんな感じで旅をしたのでしょうか・・・・ちなみにこれは本当に小浜島で、僕が仲間と冒険をしているところです)

本島から来た人たちが何をしたかと言うと
やはり、僕も次男坊だから何となくわかるのですが
小難しいことをするより歌ったり踊ったりして毎日
暮らすようになります。

これを小浜の住民が覚えて、旋律や踊りを確立させて皆で
楽しんでいました。

そしてこれのお陰で島に煌びやかな王室文化である琉球文化が庶民にもたらされ、

現在、重要無形民俗文化財にも指定されている
結願祭の様々な踊りの元になっているようです。

島民からの根底からの突き上げと、琉球文化からの
覆いかぶさってきたものが混ざり合い日本でも相当稀有な
文化が小浜には根付いているのですね。
(もちろん優劣の話ではありませんが)

素敵です。


美しい話がいくつかあるのですが
今日は一つだけご紹介。

この本島から来た人が、期限が来ると那覇から迎えが来て戻って行ってしまいます。
ある青年は帰る時にボロボロの衣服しか持っていなかった為に
それを不憫に思った小浜の女性が美しい着物を織ってそれを帰るときにプレゼントしました。

これに感動して何年後かにその人が小浜島に戻ってきて
小浜の女性と結婚しました。
(昔の琉球は村々の隔たりがとても大きいので今の様に
簡単に他の島の人と結婚できるわけでは無かったようです)

小浜の織物が繋いだ身分や文化、村を通り越した愛。

織物は布を紡ぐだけではなく人と人をも紡ぐのだな
と思うアラキングは間違いなくロマンチストでしょう。

芭蕉みたいな歌人だったら素敵な歌を作りそうですね
才能の無さが悔やまれます。

ちなみにその子孫の方は小浜島で健在ですよ。

小浜島は知れば知るほど素敵な島です。
まだまだ勉強を続けたいと思います。

はいむるぶしも様々な面白い歴史が有るようですので
こんどの機会に書けたらなと思います。