細崎ハーリー

2013年6月17日

こんにちは今日はほのぼのアラキングです。

先日、僕が一年で一番楽しみにしていると言っても過言ではない
お祭りが小浜島の最西端の漁村、細崎(くばざきと読む)で
行われました!

ハーリー祭です。

細崎集落は明治43年頃に沖縄本島の糸満の漁師の方々が
移住して形成した集落になります。

小浜島からはカツオの餌となる稚魚が沢山取れたそうで
その稚魚目当てで相当な数の人が住んでいたようです。

また、漁の中継地点(休憩したり、修理したり)としても
小浜島は重宝されたようです。

その男たちが集まって俺たちもハーリーやろっかと
なって細崎ハーリーの歴史がスタートしました。

昔はハーリー用の船ではなく、自前の木造の船(沖縄でサバニという)で
争っていたようです。

自分の船が一番になってほしいから、男たちはハーリーの前になると
入念に船を研いで、油を塗って最高の仕上がりの状態で当日を迎えました。

そして、怒号と掛け声と応援とが入り混じりある種、恐怖を
内包した顔つきで十数名の男たちが必死に船の
速さを競い合っていたようです。

負けたら自分の沽券に関わる・・・・・

まさにプライドとプライドのぶつかり合い。

「昔はハーリーの後は喧嘩がつきものだったよ」

と70歳代の海人が笑いながら僕に話してくれました。

伝統や誇りをかけての戦いが今も少し形を変えながら
ここに残っていて、それは間違いなく現在の細崎住人の結束を固めています

そして、そのお祭りを通して細崎を考えると、
その行為ですら、過去の細崎の方々や暮らしと向き合うことになるので
先人たちと繋がっている気になります。


過去の細崎の方々と、現在の僕たち住人が、ハーリーという
伝統を通して繋がるわけです。

過去を偲ぶことで現在の僕たちが「繋がる」と言う伝統の力。

だからこそ日本の伝統文化は損得では無く、残すべきなのだと
想いました。

観念の世界と言われればそれまでですが。

ハーリー祭の始まる前と後に、船と海に向かい
村の女性を筆頭にお祈りをします。

海人たちは大漁と航海の安全を祈って。

やはり海人の祭りなんだと実感します。

お祈り中は一瞬会場にスッと静寂さが広がり
何かが始まる予感がします。

そこからはまさに陰と陽。

楽しい、ほのぼのした
ハーリーの始まりです。

来年も多分僕が司会兼実況するんじゃないかな。
まぁ叫びすぎた喉が来年までに復活していればですが・・・・(笑)

笑いもちょっとだけならありますので
今年見逃した方、来年こそぜひどうぞ。