小浜島生き物通信63-タカの渡り

2014年10月21日

こんにちは、Shunです!

ついにこの季節がやって来ました!


本州から渡ってくる渡り鳥たちは、琉球列島を南下していき、
八重山で冬越ししたり、さらに南の東南アジアを目指していきます。

そして、台風18号、台風19号の前後に、色々な冬鳥たちがやって来て、
ここ小浜も色んな鳥たちで賑わってきました。
よく見るのはツバメやコシアカツバメですが、シギ・チドリの仲間や、
赤いほっぺたのコムクドリ、あまりにも一瞬で種類の分からなかったホオジロの仲間…。

そんな時期、ついにやって来ました、年に一度の、鳥好きのための祭典・“タカの渡り”!
タカの種類によって、ピークは違いますが、今回の目当ては“サシバ”の渡りです。

サシバは夏の間、本州で繁殖し、秋になると一斉に南を目指します。

その年生まれた、5ヶ月前後の幼鳥たちも、八重山や東南アジアへの、数千キロもの長旅をします。

八重山地方のタカの渡りのメッカ、石垣島の中央部にある“バンナ岳”の“渡り鳥観察所”に行ってきました。

台風前の8日、台風後の13日と二日連続で空振りをし、3度目の正直の17日。
ちょっと雲が多めの日でしたが、徐々に晴れていき…、

2時頃に渡り鳥観察所に到着すると、
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まばらに飛翔するサシバたち。
ふらふらと飛びながら、他のサシバたちの動向を探っているようです。

この日、私は“渡り鳥観察所”一番乗りでした。

サシバたちは、日の出後に上昇気流に乗って、森から舞い上がっていき、南を目指します。
そして、3時を過ぎたあたりから、北からやってきたサシバたちが、休息のために集まりながらねぐらに入っていきます。

この時期の朝や夕方に、“鷹柱”という数百羽のタカ達が集まり、渦を巻くようにしながら飛んで行く姿を見ることができます。


2時30分頃、毎年、渡り鳥のカウントをしている方がやって来ました。

やはり今年は動きがおかしい、とのこと。
ちょうど渡りの季節に、しかも渡りのコース上にやってきた、
台風18号や、19号の強風で、サシバたちは足止めを食らってしまいました。

13日の後も、14日,15日,16日と連続でサシバが出てこなかったそうです。

そして、風のおさまった今日、絶対に出てくる!

と、毎年観察している方が、張り切っていました。

そして待つこと1時間弱、、、ついに来た!
3時前に遠くの方、石垣市街地の北部辺りを南下する300羽ほどの群れ!

双眼鏡で遠くを見る私は、


キタ━(゚∀゚)━!


と、傍から見るとなっていたことでしょう。

大興奮。

3時を過ぎると頃になると、徐々に、鳥好きが集まってきます。

「さっき、でかい鷹柱ができてたよ!ちょっと来るの遅かったね!」

なんて話をしながら、次のピークを待ちます。

その後、まばらに数十羽の単位で過ぎていき、、、


4時30分頃に100羽ほどの群れが上空を通過!
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キタ━━(゚∀゚)━━!!

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キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

これからの季節、森や空から“ぴっくい~、ぴっくい~”という声が聞こえてきたら、
年中暖かいここ八重山地方で冬越しする彼らかもしれません。

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これから暫くの間、牧草地やさとうきび畑の傍らの木で、バッタなどの昆虫やカエルを狙う、彼らの姿を見ることができるでしょう。


ちなみに、次の日の朝の八重山毎日新聞。

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この日の鷹の渡りが一面になっていました。


あと2週間ほどで今年のビーチ営業が終了してしまいますが、
これからの季節は、ホタルが今までよりよく見られるようになったり、
南十字星が見えるようになったり、と陸上でのお楽しみが増えてきます。

ぜひ、皆様にも八重山の自然を楽しんでいただきたいなと思います。


来週は、タケさんの“今週の○枚”です。
台風一過で、少し秋めいてきましたが、晴れる日が多くなりました。
来週はどんな素敵な風景が見られるでしょう。

お楽しみに!


Shunでした。
また再来週!