勝ち続けることへの執着③

2016年9月21日

皆さんこんにちは!チャンピオンアラキングです! すみません。最近週一で登場するようになってしまいました。 続きどうなるの???って意外に多くの方が聞いてくれたので 見てくれている方はいるのだな、とジーンと来ました。 今日も続き行きたいと思いますが、あまり長くならないように注意します・・・・・・・・・ 過去の2作を読まないと全く意味不明ですので お時間ある方はこちらを読んでから、以下のブログをお読み下さい。 勝ち 続けることへの執着① http://haimuru.ti-da.net/e8964870.html 勝ち続けることへの執着② http://haimuru.ti-da.net/e8976813.html ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー いよいよ結果発表です。 緊張してきます。 まずは船釣り部門です。そしてカヌー部門と発表され、いよいよ僕や小学生がエントリーしている 磯釣り部門です。 「優勝者から発表します!!!!」 ・・・・ドックンドックン・・・・・ 心臓が胸打ちます。 この瞬間に全てをかけてきたのです。 さあ来い!アラキングさんです!と呼んでみろ! さあ来い!!!! 司会者の口が「あ」の形になりかけてます!!!!!! 「あ」と言え「あ」と言え「あ」と言え「あ」と言え「あ」と言え「あ」と言え「あ」と言え「あ」と言え・・・・・・・・ すーーーっ(司会者が息を吸う音) 「中田さんです!」 そんな馬鹿な! 「中田さんが釣った魚は・・・・・・・・・・・・・・・ 60センチオーバーで2キロを超えるアカジン(高級魚)です!!!!!」 そんな馬鹿な!!!! 「皆さんありがとうございます!私は毎年優勝していたのですが、 昨年だけは台風があって来れなく 全然違うよくわからない人が優勝したと聞きました 悔しい気持ちで一杯だったので 今年優勝できて本当に良かったです!!!」 そんな馬鹿な!    そんな馬鹿な!!!! 開いた口が閉じれません。 負けたショックで思わず頭を抱えます。 おいおいおいおい・・・・・・・・・ 去年12センチ8グラムのマダラエソ1匹で3冠とってしまったから 絶対に優勝できる、ちょろい大会だと勘違いしてしまい、 1年間、無駄にチャンピオンとしての責任とか考えてそれなりに プレッシャーも感じて、忙しい中、休みとって離島に来て、竜宮城のような 海でのシュノーケルを断って、バケツをひっくり返したような 雨のなか、素手で魚をさばいて、クーラーボックスに荷物入れちゃったから 素手で魚をつかんで歩いて、すれ違う人にも、受付の人にも 宿の人にも笑われながら、それでもチャンピオンになれる確信が あったから干しているパンツにも誇りを感じて危うく国歌まで 歌いかけて頑張ったのに、去年は本当のチャンピオンがハプニングで来れなかった だけかよ。しかも、釣り上げた魚、60センチオーバーで2キロを超えるアカジンって 群を抜いてレベルの高い大会だったのなら そう先に言ってくれよ・・・・・ すべてが上の空です。 全然、現世に帰って来れません。 眼の前が悔しさと勘違いしていた恥ずかしさでチカチカしてきます。 ふと横を見たら友人が クックックと笑いながらこう言います。 去年優勝した全然違う良くわからない人って僕です!!!って名乗り出ちゃいなよ!」 歯がガタガタするくらい、怒りに包まれます。 こうなったらヤケ酒です。 飲んで飲んで飲まれて飲んで。 もちろん、つまみは優勝した人を見るたびに出てくる悔し涙です。 ベロベロです。 かなり酔いが回ってきた所で目の前のミニライブも佳境を向かえつつありました。 友人が、舞台の上に走って踊りに行ってしまったので僕も思わず後に続きます。 グルグルグルグルグルグルと三線の音色を聞きながら皆でカチャーシーを 踊りました。 なんと音楽にあわせ狂ったように踊っている人がいました。 僕です。 悔しさ+情けなさ+酔い+音楽=狂乱 という方程式を体を張り立証しました。 踊って踊って踊りまくりました。 流れ出る汗は悔しさと一緒に体外へ出ているようでした。 優勝できなかったことはもう既に良い思いでにしようと思いました。 笑顔と幸福の渦の中、その宴は終了しました。 楽しかったね~なんて言いながら、 友人とワイワイ、宿に向かい歩いていると、 近くの民宿の野外に50人くらい座れるスペースがあり そこに音響があり、皆で飲み食いするからおいでよ、と誘われます。 一回宿に帰って財布等を取ってきてから参加しようと決め、宿に帰った後 野外ステージに向かいます。 野外ステージでは既にライブがスタートしていました。 地元の若者によるギター演奏。 そして、何とプロのミュージシャンも来ていて三線の優雅な音色を耳に 泡盛で最高の時間でした。 ところが、友人のうちの一人、Mが、俺も演奏する!と言い残しステージに向かいます。 おいおいおい大丈夫か、なんて思っていると彼は 「島歌」を立派に弾きこなし、かなり盛り上げてました。 やっぱお前はすげーな、なんて言っていると 誰がどう言い出したか、全く忘れてしまいましたが、 誰かがマイクで 「今日は小浜島から3人もゲストが来ています!!!」 「それでは小浜島の皆さんによる演奏です!!! どうぞ!!!!」 なんて言われます。 まさか、なんて思いましたがやはり、僕達3人のことです。 いやいやいやいや、たしかにMはそういうの得意だけど 俺なんてできるわけねーなんて思っていまししたが 会場が熱を帯び、「小浜!!!小浜!!!小浜!!!!」 と驚喜、そして狂気の小浜コールが続きます。 だんだんだんだん焦ってきます。 いやいやいや、できねーできねー。 「小浜!!!小浜!!!!小浜!!!!」 いやいや、無理無理無理無理。 「小浜!!!!小浜!!!!!小浜!!!!!!」 そして、仲間であるはずの友人Oが、 「なんかやって来いよ。Mはやっぱりすげーけどアラキングは大した事ねーな。」 なんて、こっそり裏切った上に挑発までしてきます。 助けを求めるように、壇上のMを見ると、 早く来いという 顔をしてます。 「小浜!!!小浜!!!!小浜!!!!!」 全然小浜コールが鳴り止みません。 この世界に仲間が誰もいません。 何歌えばいいのだろうと考えている時間も無い・・・・・・ 取り合えずBEGINの「三線の花」 のコード進行をスマホで検索・・・・しかし、検索中もずーーーーっと 「小浜!!!!小浜!!!!!小浜!!!!!」 です。 友人のOが立ち上がり皆に叫びます。 「今、彼はコード調べてますから少々お待ち下さい!!!」 えーっと三線の花と・・・・コードは難しくはないな・・・・・しかし覚えることは出来ない。 ならば、誰かに持ってもらおうとするか・・・・・・・ 行くしかねーーーー他に選択肢がねーーーーーー 意を決して、立ち上がりステージに向かいます。 すごい拍手です。 ガクガクしているのがわかります。 第三部完!!!!まさかの4週ぶち抜きになりそうです・・・・・ 皆さん、本当にごめんなさい。