おばぁの話

2016年6月9日

小浜生まれ小浜育ち、 そして現在も小浜在住の今年87歳になる元気な小浜のおばぁの話....。
おばぁの日課は、毎朝5時には起きて足腰の運動も兼ねて、畑まで歩いて行く。 今育てているカボチャの受粉をするのが最近の日課だとか。 出来た野菜を持ってきて 『みんな大きくなってるさ〜』と 誇らしげに笑うおばぁ。 ウチのカボチャが1番美味しいんだとシャカリキに話す。 おばぁの特技は機織り。 家に行くといつも機織り機の音が鳴り響く。 『カタン、カタン』 小浜島では今も島の行事の度に着物を着ける風習がある。 1本1本糸を拭いなが丁寧に細やかな作業を繰り返して出来て行く1枚の生地。 そこから作り出される着物。 おばぁは何十枚も着物を仕立てて来た。 そんな着物は今も子や孫の大きな財産。 小さいけどぷっくらしたおばぁの手。 魔法の手。 おばぁは言う 機織りは自分の母から習ったと。 そこから聞けたおばぁのお母さんのお話.... おばぁのお母さんは、 舞踊の踊りが上手で機織りも出来てとても気の利く上品な優しいお母さんだったそうな。 機織りを教わった時、料理を教わった時、踊りを教わった時、 まだ10歳少しのおばぁに、おばぁのお母さんはいつもこう言って教えてくれた。 『あんたに子供として教えてるんじゃないよ、1人の女として教えているからね』 おばぁはそうやって教わって来たから今があると言う。 87歳になっても語るおばぁお母さんの話。 本当に尊敬していると、自分の母の話をするおばぁ。 そんなおばぁのお母さんに会ってみたく思う。 おばぁには60年以上連れ添っている旦那さんが居る。 昔は頑固で怒ると怖い旦那さんだったそうな。いつでもニッコリと笑っていて物静かなおじぃからは想像もできない。 おばぁはわりとはっきりものを言うタイプ。 サバサバした性格ではあるが、おじぃに対しては違う。 おじぃの言うことには絶対反抗しないおばぁ。 『どんなに腹が立っても3分待つ事が大切』 3分の間に怒りや苛立ちは収まると夫婦円満の秘訣を語る。 仲良く並ぶ2人の姿。 小さな2つの背中が語る絆。 ほっこり。 しかし最近身につけたおばぁの技。 耳が遠くなってきたおじぃをよそにボソっとおじぃの不満を言うおばぁ。 おじぃには聞こえていない事は言うまでもない。笑 小浜島。 カボチャ畑でおばぁに会えるかも、、、、、。
PS.おばぁの長男の次女として私、麦茶が誕生しましたとさ。