五つの正月?

2020年1月25日

 い- そーぐゎち でーびる    【島旅人TÕFU】です。 「良い 正月  で御座います」 もう、小正月(1/15)もとっくに終わって、正月(1/1)ボケも済んだろう!と言われそうですが、 本日、2020年1月25日は旧暦の正月です。 アジア各国では盛大にお祝いムードですが、日本でも以前は旧正月をお祝いしていました。*1) 沖縄でも、旧正月から数えて16日祭(ジュウルムニチー【あの世の正月】)*2)にお墓参りをする習慣は各地に残っていますが、台湾に近い沖縄諸島でも、旧正月を祝うのは一部の地域になってしまったようです。 イベントとしては、旧正月の旧暦1月1日に、五穀豊穣や大漁・航海安全、住民の無病息災を祈願する行事で、糸満の大漁旗やうるま市の旧正月大闘牛大会などもあります。 八重山でも黒島では行事を行います。ツナヌミンのあとに行われる大綱引きは、地域住民のほか観光客も参加できるそうです。 地元民に愛される沖縄二大スーパーでは、新聞折り込みのチラシに旧正月料理作りの安売りが恒例となっています。 大安売り この日は、アジア中のお祝いという事もできます。中国・台湾・朝鮮・ベトナムやモンゴル暦を使うチベット仏教圏、華僑が多いシンガポール・マレーシア・インドネシア等も盛大にお祝をしています。 大晦日や旧暦15日(元宵)は各地で花火が上がるのも華僑系の文化が影響しているのでしょう。 華僑とは関係なくとも、18歳までいた九州の田舎で旧盆や旧正月を祝っている所がありました。日本で西洋暦が使われるようになって、150年近くになりますが、何もかも西洋化するのではなく、アジアに残る文化は残していきたいものです。 沖縄にいると、旧暦が生活に根差していて、15年以上海外生活をしていた私にとっては、6年間住んだ関東よりもアジアの中心に位置する(➡前回記事)この島に親近感が湧きます。 嬉し~さ~ *1) 日本は明治五年(1872)まで中国と同様、旧暦を使っていましたが、明治五年からは新暦(太陽暦)に変更され太陰暦は廃止されました。 *2)十六日祭は、「後生(グショウ・グソウ=あの世)の正月」「仏の正月」と呼ばれます。琉球王国時代、家来が正月1日から15日までは城内の諸行事をすませ、 十六日には故郷の父母へ年頭の挨拶のため帰郷したが、両親はすでに帰らぬ人となって、 墓参りして念頭の辞を墓前で述べたのが始まりとも言われます。 文化は広がっても、今年の春節休みに悪い事は広がらない事を祈って…