石垣市役所

2021年11月8日

2021年11月。
石垣市役所が新庁舎へと移転する。

竣工から半世紀、鉄筋コンクリート造の庁舎はまさに満身創痍。
コンクリートの爆裂による剥落がそこかしこに見られる。
ここ最近は正面エントランスにも規制線が張られ、入館もままならない状態となっていた。

“われわれは、石垣市役所のまわりを所在なく歩いた。市役所の構内だけは、幾本かの
樹がある。この建物の設計者が、玄関前の空間を多少庭園化するつもりだったのであろう、
デイゴの大きな木が植わっている。(中略)見上げると、大枝や小枝が、真っ青な空を背景に
美しい模様をつくりあげている。”
引用元:司馬遼太郎(2008年)『街道をゆく6<新装版> 沖縄・先島への道』P82

四十数年前に司馬遼太郎が見上げたデイゴの木はこれではないかと思いを巡らせながら、
庁舎の姿を心に焼き付けた。

庁舎の解体までは今しばらく猶予があるだろう。
石垣島市街地散策の際にはぜひ訪ねてみてください。

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