島に伝わる伝統… 手作りの温もりが感じられる一品物の民具でに出逢える『逢謡』

2011年2月13日

ハイサイ!
八重山は2月に入り、暖かな日は25度まで気温が上がり、寒い日は13度まで下がり、体調管理が毎日大変です。
内地では各地で大雪が降っているようでが、皆様も体調管理に気を付けてくださいね。

本日は古くから島に伝わる民具について『島の象徴カンムリワシ』がご紹介します。

島の民具は、一昔前までは普通に農家で作られ使われていた生活に必要な日用品。
草履や器、手提げ袋など様々な物を自分たちの手で制作して使っていたそうです。
今では民具を作れる方も高齢になり、このままでは八重山独自の民具も消えてしましそうです。
そこで数年前から、年に数回、民俗資料館等の主催による『島の民具の講習会』が行われ、アンツクやガンシナー等島独自の民具を実際に作っています。
味わい深い民具に心惹かれる方は、是非自分で制作して欲しいのですが、時間と根気のいるため簡単に作ることが出来ません。
ベテランの島のおじぃやおばぁでも1~2週間以上かかるので、時間のある方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
逢謡2

上写真)八重山諸島の民具を扱っているお店『逢謡』の店内


この民具など八重山の素朴な品物を扱っているお店は、石垣島の離島ターミナルから徒歩で5分、観光客で賑わう『あやぱにモール』を通り抜けて程なく歩くと、琉球赤瓦の民家を改装したお店『逢謡=あよう』が左側に見えます。
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写真の左側が港方面です。


『逢謡』では八重山に古くから伝わる民具や工芸品等がギャラリー風に展示販売されています。
藍染や福木染め、やちむん(焼き物)、民具など沖縄・八重山の文化が感じられる一品物の作品に出逢うことができるお店です。
その中でもお勧めは、店主が島の方(70歳~90歳以上)にお願いをして作っていただいている『アンツク』。
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八重山に古くから伝わる民具で網籠のこと。
持ち運びに便利で通気性が良く、農作業等に行く時にお弁当や道具を入れて持ち歩いていたそうです。
『アンツク』はアダンや月桃、クバ、シュロ、クロツグ等、島に自生している植物を採って来て細縄作ることから始めます。
材料となる細縄を作ってから編む、地道な作業の上に出来上がる手の込んだ一品物です。
島に自生する自然の素材から作られる『アンツク』は素朴ながらもお洒落で、買って帰ったお客様がブログなどで紹介したり、手書きをくれたりして、八重山に遊びに来た際にはリピートしてくれるそうです。
また、最近では島のお年寄りに『アンツク』の作り方を習う体験講座が開かれ、八重山の伝統文化に触れ、先人の知恵と忍耐の素晴らしさを実感することも…。

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アダンの葉で作られた草履。履き心地は…自分で試してね!


『逢謡』のお店では、店主さんが温かくおもてなししてくれて、作品(商品)ひとつ一つを親切丁寧に紹介してくれます。

また、最近では『アンツク』などの民具を作れる方が減って来ていて、島内で民具の作ることのできるご年配の方々を探し声をかけて作品を集めているため、一作品ごとに店主さんの思いも込められている商品(作品)。
貴重な一品を見つけることができるかもしれない『逢謡』で、お宝物を探してみてはいかがでしょうか?
店主さんに気軽に声を掛けて八重山の民具のことを聞いてみてください。
きっと、いろいろと面白いお話が聞けますので…。
カンムリワシのお勧めです!

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ガンシナークマガサ等手作りの一品物のお宝の山。

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ヘビグワァ~の箸入れに入った沖縄独自の黄色と赤のお箸もお洒落。